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主要和音 TDS  新長調シリーズ4   203 

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長調での、コード進行の中の主要和音の基本

コード進行の一環として、音程1〜8度を考慮に入れた三和音、四和音と主要和音 (長調、例としてCメジャー)   (YouTube動画はこの記事のなかほど)

(内容) 長調の音程から初めて、三和音と四和音を経て『TDS』に入りました。音程・三和音・四和音のおのおのについては、この記事の一番下あたり「参考」のところをご覧ください

この記事には、YouTube動画があります

YouTube動画タイトル : 「主要和音 TDS 新長調シリーズ4 (Logic)203」

なお、この動画の中では、該当文章に対応する「Logic Pro Xで音や簡単なコード進行を弾いた」 箇所を合間合間に挿入しております。

[opening] 長調の主要和音

長調(例 : Cメジャー)で⑴音程1〜8度  ⑵三和音⑶四和音ときて、(4) 主要和音TDSに入りました

(1) 「Cメジャー・スケール(ハ長調の音階)」に「(左から)I・II・III・IV・V・VI・VII・(VIII)」 と番号をつけた「ドレミファソラシ(ド)、つまり、CDEFGAB(C)」上でみますと

(2) その7つのコードを基にした三和音・四和音などの和音にはその特性(役割)から「3つの主要和音」とそれ以外の4つのダイアトニック・コード(いわゆる「副和音」)があります

なお、「一覧表」にのっている『副和音』については別の機会にする予定です

(3) 副和音は特に「コード進行」の時にこれら4つのコードの特徴は3つの主要和音とともに出てくる予定ですが和音の構成音にどういう共通音を持っているかによりI・IV・Vの代理として使うこともできます(いわゆる「代理コード」) 3つの主要和音と4つの副和音の合わせて7つのコードは動画中で簡単に概説としてまとめた図をご覧ください

(4) さて、1つの曲はいろいろな和音がつながって出来ていると言われており、その和音のつながりを「コード進行」という観点から見れば、コードの特性によって、いくつかの代表的な進行パターンがみられます。その時、使われている和音の中で「基本的で中心的なはたらき」をするのが、3つのコード「(主要和音の)I・IV・V」です

(5) これら3つのコードは、その特性(機能)から、おのおの「トニック・コード(Tonic Chord、略T)、サブドミナント(Sub Dominant、S)、ドミナント(Dominant、D)」と呼ばれています(***TSDまたはTDSとします)」

(6) 基本的に「コード進行」は「不安定で緊張した状態から安定した状態への推移」する 傾向を持ち、一般的にこの傾向からの結果を『解決』と呼びますが 逆に言うと、コード進行はこの『解決』という結果に向かって、いろいろな「和音」が「不安定」や「緊張」や「安定」を繰り返したつながりをもって、その原因を解決することによって、時には起承転結の形や状況の変化などの形式をとりながら推移している展開とも言えます。

(7) そしてこの傾向は (a) 曲全体の中の、上がり下がりや横への展開などの、大きな流れはもちろん、 (b)1つの曲の中に現れる「カデンツ(kadenz、ケーデンス)」と呼ばれる「小さなまとまり(起承転結があるとされる)」のいくつかのつながりの中においても、「安定したはじまり」から、途中に「不安定や緊張を含んだ進行」を経て、「安定した終わり(結果)」、つまり、「解決」に向かってのコード進行があると言われています

(8) そこでこの動画では まずは、この「解決」に進む上において中心的な役割をはたす「3つのコード」について、そのおのおのの特性などを見ていきます。

(9) 『音階の第1音(主音)つまり(C、ド)』にできるコードは『主和音』といい これが『トニック・コード(Tonic Chord)』であり、和音記号(ディグリー・ネーム) の「I」つまり「ド(C)」をルートとするので、代表としては三和音のC「ドミソ、CEG」、四和音のCM7「ドミソシ、CEGB」です。

(10) つづいて 『音階の第4音(F、ファ)』上にできるコードは『下属(かぞく)和音』とも呼ばれ、これが 『サブドミナント・コード(Subdominant Chord)』であり和音記号の「IV」上でファ(F)をルートとするので、三和音のF「ファラド、FAC」、四和音のFM7「ファラドミ、FACE」などです。

(11) つづいて 「音階の第5音(G、ソ)」上にできるコードは「属(ぞく)和音」とも呼ばれ、これが「ドミナント・コード(Dominant Chord)」であり、和音記号の「V」上で「ソ(G)」をルートとするので 三和音のG「ソシレ、GBD」、四和音のG7「ソシレファ、GBDF」です

(12) 音階の第1音(I、主音)にできる「主和音、トニック・コード(T)」 その特性としては (a)「安定しているので、ほぼ曲の始めと終わりに使われる」また「1つの曲の中でも、小さなカデンツで使われ、始めと(次のカデンツへの橋渡しをしつつ)終わり」という働きもあります (b)「明るいひびき」などが見られます (c) トニック(T)は、他のどのコードにも進めます

(13) 音階の第4音(IV)上にできる「下属和音(かぞく わおん)、サブドミナント・コード(S)」 特性としては(a) 「やや不安定」で 「ドミナントを導きだす」または「トニックに直接進む」 (b)「明るいひびき」 (c)サブドミナント(S)は、トニック(T)にもドミナント(D)にも進むことができます(カデンツの中でも同様です) ドミナントを導き出しつつ進む場合はドミナント終止を強めるとされ、トニックに進んで(さらに終わる)は、一般的に『サブドミナント終止』と言われます

(14) 音階の第5音(V)上にできる「属和音(ぞく わおん)、ドミナント・コード(D)」 特性としては (a) 「不安定」または「緊張」を感じさて 「トニックに強く惹(ひ)かれる」 (b) ドミナント(D)は、トニック(T)に進みますつまり、不安定な(緊張している)ドミナントはトニックに進むことによって安定します(カデンツの中でも同様です) したがって、曲の終わりと、カデンツの終わりに使われ、この終わり方(ドミナントはトニックに進むこと)は一般に『ドミナント終止』と言われます。

(15) なお、「一覧表」にのっている『副和音』については別の機会にする予定です

(16) さて、今まで見てきました 「トニック・コード、サブドミナント・コード、ドミナント・コード」いわゆる 「T、S、D」としてとりあげているところの、この主要和音「I、IV、V」はルート音は 「IとIVが完全4度、IとVが完全5度(IVもVも、つまりIを基準にしている)」という音程上の関係がありました (動画中のIとIVの五線譜と鍵盤図をご覧ください)

(17) ここで「I→IV、I→VやI→IV→V」などから視点を変えて 「IV→I→V」という別の切り口から見てみますと (動画中の、さきほどとは逆のIVとIの五線譜と鍵盤図をご覧ください)

(18) IVとIの間が完全5度となり、前に出ていましたけれど「IとV」も完全5度ですから ここに 「IVからIそしてVという関係が完全5度をもって上下に結びついている(進展している)関係」 とも言えます

つまり、 「サブドミナント・コード(S)-トニック・コード(T)-ドミナント・コード(D)」つまり 「Sub dominant - Tonic - Dominant 」 すなわち 「(下属)和音-主和音-(属)和音」 という形で並んでいます

なお、この動画の中では、該当文章に対応する「Logic Pro Xで音や簡単なコード進行を弾いた」 箇所を合間合間に挿入しております。

続きは次回です!

また、『三和音』の(1)については、ここの動画の通し番号(201)をご覧ください。

[A-1] 四和音を作る

(1) Cメジャー・スケール(ハ長調)上に作った三和音にさらに3度上の音を重ねて四和音を作ります

(2) 五線譜で四和音が7つできたので鍵盤図で、ルートと7度の音程を調べてみる。ルートと7度の音程がわかれば、三和音の音程によるコードの種類はすでに判明しているので、2つを合わせて これら7つの四和音の『コードの種類』がわかることになる なお、三和音の音程については、上記の(A)と(B)に対応する通し番号(200と201)をご覧ください。

(=====今回のポイント(要点)========= つまり、四和音の「4つのコードの種類(後述します)」は (あ)三和音の時の音程で決まったコードの種類(「メジャー・コード」や「マイナー・コード」や「マイナー・フラット・ファイブ・コード(m♭5 )、または、ディミニッシュ・コード(dim)」などありました)に (い)今回確認する四和音の「ルートと7度の間の音程の組み合わせ」の(長7度か短7度か)」のどちらかか? (う)という、2つの組み合わせによります。 これらが、今回のポイントです ==============

[B-1] I〜VIIを1つずつ音程を確認する (コードの種類を確認するため) 

(3) 音程の「7度」は、音程の動画の時にみたように全音と半音の関係で主に2種類あります それは(5全音+半音)の「長7度」と(5全音)の「短7度」です。

(4) 五線譜上で作った7つの四和音に、左から番号を「(ローマ字の算数字の)I、II、〜 VII」と番号をつけて(三和音の時と同じですから、作っている人はその下に追記となります)

(5) まずは、次の4つを調べます。 「I」 〜 C(ド)からB(シ) 、 「IV 」 〜 F (ファ) から E(ミ)  、「V」 〜  G(ソ)からF(ファ) 、「VII」 〜 B(シ) からA(ラ) 

(6) 結果は次のようになりました ======  

鍵盤図1 「I」 C(ド)からB(シ)   長7度 (5全音+半音)  

鍵盤図2 「IV 」  F (ファ) から E(ミ) 長7度 (5全音+半音)  

鍵盤図3 「V」   G(ソ)からF(ファ)   短7度 (5全音)  

鍵盤図4 「VII」  B(シ) からA(ラ)  短7度 (5全音)  

        (***Cメジャー・スケール) ====

(7) 今度は三和音でIIの「マイナー・コード」に加える場合をみてみます。その結果は (5全音) で「短7度」となりました。 他のIIIとVIも同じ結果の『短7度 (5全音) 』となります

同じく表にしますと =========

鍵盤図5 「II」〜 D(レ)からC(ド)  短7度 (5全音)

鍵盤図6 「III」〜 E(ミ)からD(レ)  短7度 (5全音)

鍵盤図7 「VI」〜 A(ラ)からG(ソ)  短7度 (5全音)

 (***Cメジャー・スケール) ======

7つの「ルートと7度の間の音程」ができましたので、7つの三和音のおのおのに加えて、 「コードの種類」のどれに該当するかをみます。

(9) Cメジャー・スケール(ハ長調の音階)上の7つの四和音では、この「コードの種類」はおおよそ4つです。

それらは ====四和音では、この「コードの種類」====

(あ)「メジャー・セブンス・コード」

(い)「マイナー・セブンス・コード」

(う)「ドミナント・セブンス・コード」

(え)「マイナー・セブンス・フラット・ファイヴ・コード」

========= です

(10)は繰り返しなので省略

(12) 結果は次のとおりです (a)メジャー・コードの上に「長7度」を重ねていると、 「メジャー・セブンス・コード(ルートの音名に加えるのは M7 )〜以下同様」 (b)マイナー・コードの上に「短7度」を重ねていると、 「マイナー・セブンス・コード(m7)」 (c)メジャー・コードの上に「短7度」を重ねていると、 「ドミナント・セブンス・コード(ルートの音名に7を追加する)」 (例えば、G7になります) (d)ディミニッシュ・コード(マイナー・フラット・ファイブ・コード)、dim(m♭5 )の上に「短7度」を重ねていると、 「マイナー・セブンス・フラット・ファイヴ(ファイブ)・コード(m7♭5)」

(13) なお、四和音のコードの種類は他にもあって、たとえば (e)   マイナー・コードの上に「長7度」を重ねていると、 「マイナー・メジャー・セブンス・コード(mM7)」 などといろいろありますが、今回の動画に内容では対象外ですので省きます。

14) 以上のことから おのおのの表記の仕組みに従って次のように なります --------四和音の一覧--------------

I IM7 CM7 Cメジャー・セブン

II IIm7 Dm7 Dマイナー・セブン

III IIIm7 Em7 Eマイナー・セブン

IV IVM7 FM7 Fメジャー・セブン

V V7 G7 Gセブン

VI VIm7 Am7 Aマイナー・セブン

VII VIIm7 Bm7♭7 Bマイナー・セブン・フラット・ファイヴ

------------ になりました

これらを図と表にまとめたのが、次の「まとめ」に載せているものです。

[closing] まとめ

今までの結果で、以下の3枚の画像の順で、完成です

(50) そして、おのおのの表記の仕組みに従って「I・II・III・IV・V・VI・VII」の表に、四和音を 「ダイアトニック・コード(4和音)」と「和音記号(ディグリー・ネーム)」の2つを合わせて記入します。  (これは三和音の時と同じ方法です)

今回は、スペースの問題で、別々の表になりました

[3] その他、参照など 

また、『四和音』については、ここの動画の通し番号(202)をご覧ください。

また、『三和音』の(1)については、ここの動画の通し番号(201)をご覧ください。

動画のBGMは、 Logic Pro Xからのもの以外は、動画編集アプリVLLOの標準musicを使いました。

----- 参考文献 について ------

①⓪⓪ 参考文献はいつものとおり、以下の3冊です。コード進行は特に難しくてお世話になっております。本当にありがとうございます。

(a) 「プロの曲作りが分かる本 (CD付き) (マニュアル・オブ・エラーズ 著 (株)リットーミュージック )」執筆は主に、谷口尚久、Nagie、山口優、蒲池愛、藤本功一、永田太郎、の各氏。

(b) 「大人のためのコードのしくみ」(五代香蘭 著 (株)ケイ・エム・ピー )

(b-2) 「CD付 きいてたいかめよう!! やさしくわかる コードのしくみ(楽譜)」(五代香蘭 著 (株)ケイ・エム・ピー )

(c) 「大人のための作曲入門本(CD付き)」(友寄隆哉 著 (株)リットーミュージック )

続きは次回です!

B済

以上です。

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